バナナムシ

幼稚園の頃は、めずらしい色だと思ってみていましたが、小学生ごろになってくると、春先に外で遊んでいると服に飛んできて、黄色と黒の模様が警告色のような、目の模様にみえるような気がしてとても苦手になりました。他の虫は黒一色だったり、緑一色だったりするのに、この虫は都会で見られるにしては明るすぎる色をしており、熱帯の昆虫なんじゃないかと昔は本気で思っていました。また、明るい黄色のボディの背中に黒い模様があるのが不気味で、どうしても好きになれません。(20代女性 みさとさん)

コメント

彩度が高く、強いコントラストのある模様は「警戒色」と呼ばれ、鳥や我々哺乳類にとって本能的に認識されやすい配色となっています。
(その特徴から工事現場の警告カラーにも使われます。)
そのため、バナナムシ(ツマグロオオヨコバイ)の色彩は
みさと さんに見事にメッセージ(食べないで欲しい)
届いていると考えられます。
また、目の模様(眼状紋)も多くの昆虫がもつ警戒色ですので、みさとさんは昆虫からのメッセージにあまりに敏感なために、嫌いになってしまったのかもしれません。

私は虫好きのあまり彼らのメッセージを無視して近づいてしまうので、みさとさんのほうが虫にとって「いい存在」だといえそうです。
成長に従う感受性の変化(共感力?)が一つの要因となりそうな気がしてきました。(むしくろとわ)