銀バエは苦いはず

特定の種(テントウムシ、コガネムシ、ハエ、ゴキブリ

)のむしぎらい 東京都の女性、Nさんからの投稿です。

 

中学生になったあたりです。私は寝室に布団を敷いて、眠る準備をしていました。ふと気がつくと部屋の中に銀バエが飛んでいました。学校でよくみる、1センチほどの大きさのものです。

学校ではさほど気にならないのに、自分の部屋の中に飛んでいるという事実が以上に気持ち悪かったです。捕まえようにも素早く飛びまわり、家には網もありませんでした。

私は静かに部屋を出て下の階にいた母親に相談に行きました。母は「ハエくらいなによ・・・」といったかんじで、私はさっさと寝ることを促されました。

たしかに、蚊や蜂のように刺すわけではありませんし、眠れるひとは眠れるのかもしれません。私は「危害はないのだ」と思い、明日の朝に窓から追い出そうと考えました(夜に窓を開けると、他の虫が入りそうなので)。

そして消灯し眠りについた私ですが、やはりあの学校でみた「手をスリスリしているハエ」の姿が思い浮かぶのでした。この部屋のどこかで、手をスリスリしているのだろうか・・・。

ここで私は、「ドクタースランプ アラレちゃん」のブビビンマンか誰かが、鼻からハエを吸って口から吐き出すというシーンを思い出してしまいました(本当にそうんなシーンがあったかは、今となっては不明です)。同時に「銀バエは苦くて不味そうだ」と、想像してしまったのです。

それから私は「銀バエは苦い」という想像にとりつかれ、部屋を飛ぶ銀バエが口の中に入る状況を頭の中で思いつくかぎり並べました。

もうこんな部屋にはいられない。私は寝室ではない別の部屋に、ハエに気付かれないように静かに移動し、硬い床で背中を痛めながら朝を迎えました。

虫嫌いにとっては、虫が部屋にいるだけでもパニックなのです・・・。